今回のテーマは、使い方や意味を勘違いされがちな用語「御の字」です。ある調査によると、実に半数以上の人が誤用しているのだとか。本稿では、そんな「御の字」の正しい意味と使い方について解説します。 ■「御の字」の意味 「御の字」の意味は、「非常に結構なこと。望んだことがかなって十分満足できること」「大いに有り難い」「最上のもの」という意味です。江戸時代に、遊女たちが「ありんす」「ざんす」といった「郭詩・郭言葉(くるわことば)」を用いていましたが、「御の字」もその一つです。 「御」という字は尊敬の意を示す接頭語で、特に優れたものや最上のものを表す際に用いられます。このことから、「御」の字を付けたいほど非常に有り難いことを、「御の字」と言うようになったようです。 ■「御の字」の誤用 本来、「十分満足できること」「最上のもの」という意味の「御の字」ですが、文化庁が平成20年度に実施した「国語に関する世