【ネピドー=吉村英輝】ベトナムからの報道によると、南シナ海での中国の石油掘削をめぐり、中国公船とにらみ合いを続けているベトナム船は12日、中国側からの放水砲による攻撃に、同じく放水砲で、初めて反撃した。ベトナム側はこれまで「挑発には乗らない」として、係争海域での中国側の行動を「監視」する立場を維持していた。 ベトナムの監視船に乗船した地元メディアが伝えた。放水による“交戦”は現地時間の12日午前7時半ごろから1時間続いた。ベトナムの監視船は、中国側の15隻に取り囲まれたという。監視船は、中国語で、中国の石油掘削と公船の撤退要求をする横断幕を掲げていた。 中国側の5隻は、ベトナムの監視船のアンテナや煙突をめがけて放水したという。1時間の放水後、中国側の船が引き上げた。