PRESIDENT Online スペシャル 掲載 私たちは皆、いずれは死ぬ。これは誰にも避けることのできないことです。しかし、最期の瞬間は人それぞれです。「人生の道のりがどんなに苦しいものであったとしても、最期の1%が幸せであれば、幸せな人生として終えられる」と言い続け、死を看取ってくれる“看取り士”という職業があります。看取り士第一号であり、多くの人に“幸せな死をプロデュース”する看取り士の柴田久美子さんにお話を伺いました。 ■人は死ぬときにエネルギーの受け渡しをする 私は子どもの頃に父を自宅で看取りました。父の私への最期の言葉は「ありがとう」でした。父の死はもちろん悲しかったのですが、それを見て、「死」とは温かく荘厳なものだという印象がありました。このときのイメージが、後に大手飲食店での勤務や介護現場での経験を経た私に、「看取り士」になる決意をさせてくれたのです。看取りは、旅立つ人だ