近年、子どもを狙った連れ去り事件が後を絶たない。大切なわが子が犯罪に巻き込まれないようにするには、どんな点に気を付けたらいいのだろうか? それには日ごろから防犯方法を考えておくことが大切だ。 子どもの連れ去り事件の実態について、犯罪学に詳しい小宮信夫先生に伺った。 「連れ去り事件のほとんどが、子どもが犯人にだまされてついていき起きています。世間ではいきなり襲われて連れ去り事件にいたると思っている人が多いのですが、そのようなケースは非常にまれです。なぜなら、強引に犯行に及ぶと子どもに大声で叫ばれるなどして通報されやすく、犯人にとってリスクが高いのです。一方、子どもをだまして連れ去ろうとした場合は、だますのに失敗しても、ただ声をかけただけとも捉えられ、それだけでは逮捕されません」(小宮先生 以下同) 記憶に新しい「神戸女児誘拐殺害事件」(2014年)をはじめ、「奈良小1女児殺害事件」(2