福島原発事故で東京電力が許せない、責任を取るべきという国民感情があることは十分に理解できる。 避難者自殺で東京電力が許せない、賠償金を払うべきという国民感情があることは十分に理解できる。 だからと言って、福島地裁が「東京電力が原発事故を防げたか、東京電力が避難者自殺を防げたか」という不可逆性の問題を無視して、「自殺と原発事故」の因果関係だけで判決を下すことは問題がある。 しかも、「自殺と原発事故」の因果関係についても、原発事故を起これば避難を強いられる、原発事故が起これば自ら死を選ぶ人が出ると、根拠も証拠も示さず予想できたと結論付けることは問題がある。 これら問題から目を背けて、自殺の「原因の厳密な特定はむずかしい」と分析しながらも、判決は「まっとうな司法判断」として、悲劇を起こすな、ストレスを小さくしろと主張するのが朝日新聞である。 [朝日新聞 8月27日]原発と自殺―過酷さに司法の警告
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