長崎で今年の1月、元夫によるとみられる「面会交流殺人」事件が起った。元妻は警察に、離婚後すぐに始まったストーカー行為と脅迫を相談し、面会交流の取り決めについても告げていたが、子どもを会わせるために連れて行った際に殺害された。元夫は、子どもと同じ家屋で自殺している(長崎のストーカーの元夫による「面会交流」殺人事件、警察は何ができたのか)*。 この事件は、たまたまの偶然に起こった悲劇なのだろうかーーその疑問が頭から離れず、外国について調べてみることにした。有益なデータベースがあった。dastardlydads。2009年の6月から、2016年の7月までに、アメリカで新聞報道された父親と子どもの虐待に関する事件は、10500件ほどにもおよぶ。報道されたもののうち、8~9割はアメリカを舞台にしたものだ。そして、家庭裁判所や、ソーシャルサービス、各種専門機関によって引き起こされた事件が、何百件もある