ハウスの聖地シカゴでダンスミュージックの洗礼を受けたカスケード。日本ではかつて"乙女ハウス"に分類された彼の音楽性は、エレガントでおしゃれなポップミュージックとしての魅力も兼ね備えた万人が親しめるもの。もちろん、ハウスならではのアップリフティングな高揚感もあるから、夜な夜なクラブ活動にいそしむコアなダンサーをもしっかりと踊らさせてくれる。本作はディープハウスを基調にした、透明感あふれる色彩感豊かなサウンドが満載。ライトな感傷をにじませるメロディ、キャッチーなヴォーカルのアレンジ、エレガントでドリーミーな音色が心地よく、Sadeを彷彿とさせるR&Bスタイルの"Your Love Is Black"もリリカルで雰囲気たっぷり。踊らせるだけのトラックではなく、じっくりと聴かせる楽曲としての完成度の高さが本作の魅力。