昨年創立10周年を迎え、楽天はさらに事業領域を拡大させる。ネットにビジネスの礎を築いたパイオニアの、そのビジネス創出の源泉は常に手の届かないところに目標を定めようとする企業文化だった。 楽天が1997年に設立されて、昨年で10周年を迎えた。同社は創業以来EC事業を中核に、ポータル、トラベル、金融、国際事業などそのフィールドを年々拡大し、インターネット業界のパイオニアとして、常に新しいサービスにオリジナリティーを加えて挑戦してきた。現在では、グループ会員数が4000万人を突破、グループ流通総額も年換算すると1兆円超と、この10年でその創業当時誰もが予想しなかった成長を遂げている。同社取締役常務執行役員 CPO開発・編成統括本部長兼プロデュース本部長の杉原章郎氏にその成長の原動力について聞いた。 ITmedia ネットでビジネスを展開するきっかけは何だったのでしょうか。 杉原 1997年に楽天