先々週、北京を訪れた。中国はこの夏から秋にかけて、いろんな意味で転機を迎える予感がした。今回は、特に、毎年8月上旬に開かれている中国共産党の重要会議「北戴河会議」を中心に、感じたところを述べたい。 江沢民派の一掃に勝負を賭ける習近平主席 中国共産党幹部は、8月上旬に1週間程、河北省北戴河で、いわゆる北戴河会議を開く習慣がある。この会議の特徴は、中国共産党の最高意志決定機関である党中央政治局常務委員会議(トップ7)に加えて、長老(常務委員OB)たちにも発言権があることだ。 今年は、この会議が、ここ3年近く続いてきた習近平執行部と江沢民一派の権力闘争の「決戦」の場になる予定だった。 まず、習近平執行部は、多くのことを長老に承諾させようとしていた。まず第一に、反腐敗運動は、これからも一切のタブーなく行うということだ。このことは、江沢民派筆頭の曽慶紅元国家副主席及びその一族、江沢民元主席の長男・江