日本は12月8日、太平洋戦争の開戦記念日を迎えた。国力の指標である国内総生産(GDP)で比較すると、当時の日本は“世界の工場”米国の4分の1以下。さらに石油をはじめとする戦略物資を米国に依存していた。そんな日本が米英中蘭4カ国による「ABCD包囲網」に追い詰められたとして、開戦を正当化する意見も根強い。歴史家の五百旗頭真さん(70)は「『日本被害者論』は見当違い。中国大陸への侵略行為が開戦の原因」と指摘。真珠湾攻撃に踏み切らず、政治判断による戦争回避の可能性がぎりぎりまであったとみる。 1940年の実質GDPは、日本が2017億6600万ドルで、米国は9308億2800万ドル。特に軍事力に直結する粗鋼生産量は日本の685万6000トンに対し、米国は約9倍の6076万6000トンにも達していた。「鉄は国家なり」(ビスマルク)の言葉の通り、日米の国力差は明らかだった。 この記事は有料記事です。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く