はじめに 日本経済団体連合会は、1991年に「経団連地球環境憲章」 #1 を制定して以来、環境と経済の両立にむけた活動を継続推進してきた。生物多様性に関しては、主として1992年に設立された経団連自然保護協議会と公益信託日本経団連自然保護基金を通じて取り組んでいる。自然保護基金については、企業・個人からの寄付をもとに、自然保護・生物多様性保全の具体的プロジェクトを実施する内外のNGOに対して、18年間で917件の支援を行ってきた。また、自然保護協議会では、2003年に「日本経団連自然保護宣言」 #2 をとりまとめ、生物多様性に配慮した自然保護活動を進めている。2009年3月には自然保護宣言を進化させた「日本経団連生物多様性宣言および行動指針」を策定して、民間事業者が生物多様性へ取り組むにあたっての基本理念や指針を明示したうえで、手引書や事例集を作成し、会員企業の自主的で積極的な取り組みを呼