2012年から現在まで、ネットで炎上し続けている弁護士がいる。唐澤貴洋弁護士。誹謗中傷の書き込みにとどまらず、殺害予告された回数は100万回。これは、殺害予告ランキングで1位のジャスティン・ビーバーに次ぐ多さという。自宅住所をさらされ、実家も特定され、プライバシーを丸裸にされた上で執拗な攻撃を受ける。実家の墓にはペンキを撒かれ、墓石に「貴洋」とまで書かれた。 唐澤弁護士が12月13日、上梓した著書『炎上弁護士』(日本実業出版社)につづられた、その炎上の記録は壮絶としか言いようがない。きっかけは、巨大掲示板「2ちゃんねる」で2012年3月、誹謗中傷されていた少年の代理人となり、削除請求をしたことだった。以来、止むことのない炎上に満身創痍となりながらも、ネットという新しい場で行われている犯罪行為の数々と、唐澤弁護士は戦い続けてきた。 「炎上」といえば軽く聞こえるが、刑事事件として立件された人は