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みそさんに関するpita-goraのブックマーク (4)

  • みそ文 富士山よりも深く

    もう十年よりももっと前のことになるのだな、と、思い出したこと。 当時、私は大阪の小さな製薬会社の管理薬剤師として勤務していた。非常に機嫌よく、ぜひとも長く勤めたいものだと思いながら、品質管理や製造管理や衛生管理や薬事関係の仕事を、地味にわくわくとこなしていた。ところが、来ならば転勤などない部門や職種で働いている夫の勤務先(わりと大きめの会社)が、各種事情により統廃合や編成の見直しを行うことになり、夫の勤務地が大阪からけっこう離れた九州に変更になった。大阪から九州はあんまり近くない。少なくとも毎日通勤できる距離ではない。私はそのときの勤務先での仕事を続けたいのは富士山よりも高いレベルで相当山々ではあった。けれども、夫の転勤先である熊に引っ越して、夫とともに同じ場所で生活することを選び、私はその小さな製薬会社を退職することに決めた。 しかし、管理薬剤師一名以外に薬剤師のいない状態の零細企業

  • みそ文 タイヤに踊る

    休日に、ぐっすりとゆっくりとたっぷりとした眠りを終えて、体の中の疲労物質をすべて代謝したような、すっきりとした目覚めを迎える。眠りの世界を自由気ままに飛び回っていた自分の魂のようなものが自分の体の中にぴったりとおさまって、活動の世界での体の操縦の準備を整えたような感覚。 この時期のこの地方にしては、めずらしくおひさまが輝いていて、温かな風がおだやかに吹くお天気。ああ、これは、タイヤ交換日和だな、と、休日とお天気のタイミングのよさににんまりする。近所の人たちがタイヤ交換をしている気配とその工具の音が聞こえる。よし、タイヤ交換がんばるぞ。 「おはようございます。いっぱい眠ってすっきりしたー」と、居間でネット囲碁中の夫に声をかけると、「おはよう。よかったね」という返事。いつものように、たっぷりの紅茶にたっぷりの豆乳を入れて、計量カップのようなマグカップで、ぐびりぐびりと、飲む。この豆乳紅茶が体に

  • みそ文 王様の恋の思い出

    昔、漫画小説やドラマのお話の中で、たとえば男性が恋人である女性に向かって「君をしあわせにするよ」「君のことを必ずしあわせにすると誓う」などという趣旨の台詞を、細かい言い回しの差ははともかく、言葉にするのを見聞きするたびに、「わたしをしあわせにするだと? 何様のつもりじゃ。わたしはすでに常に相当しあわせじゃ。そしてわたしを今よりさらにしあわせにするのは、まずわたしじゃ。そなたにできるのは、わたしがしあわせであることを応援することと邪魔をしないことくらいじゃ。そなたはまずそなた自身がしあわせであるように努めよ。ええええいっ。ひかえおろう」と、脳内で架空の相手の胸倉をつかみ、背負い投げて床にたたきつけていたことを、なぜかふと思い出した。 そして、夫が、わたしのことを、「王様」だとか「大王様」と、ときどき呼びたくなる気持ちが、なんとなく、少しだけ、わかるような気がしてくるような気がするのは気のせ

    pita-gora
    pita-gora 2010/10/26
    "そなたにできるのは、わたしがしあわせであることを応援することと邪魔をしないことくらいじゃ。そなたはまずそなた自身がしあわせであるように努めよ/ともにしあわせであるように暮らすこと"
  • みそ文 抱き合う関係

    女性が男性と性交渉を持つことを「抱かれる」と表現する文化が、どうもあまり得意ではない。「抱かれる」女性の前に仁王立ちになり「抱かれるな。抱け」「抱けないなら、せめて抱き合え」と諭したくなってくる。いやいや、理屈や想像力では理解している。「抱かれる」と表現することに伴う抒情のような奥行きのような様々は。 それでも、なお、「彼に抱かれたい」と思うよりは、「彼と抱き合いたい」と思う、合意だけではなくそこに明確な自主性を認識する、そういう子に育ってほしいと願うのは、王様の仕事のひとつなのだろうな、きっと。

    pita-gora
    pita-gora 2010/10/26
    "「彼に抱かれたい」と思うよりは、「彼と抱き合いたい」と思う、合意だけではなくそこに明確な自主性を認識する、そういう子に育ってほしい"
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