信濃毎日新聞社は認知症介護の実情を探るため、全国1000人規模の「家族アンケート」を行い、4日、結果をまとめた。過半数の家族が介護は「精神的な負担」が最も大きいとし、6人に1人が「自殺や心中を考えたことがある」と答えた。将来に不安がある人も8割を超える。高齢化に伴って急増し、200万人を超えると推定される認知症患者。本人との意思疎通が取りにくく、孤立しがちな在宅介護の困難さと社会支援の不足が浮き彫りになった。 調査は昨年末、「認知症の人と家族の会」(家族会)の各県支部や長野県宅老所・グループホーム連絡会の協力で行い、966人から回答を得た。家族会によると、報道機関による1000人規模の家族アンケートは初めて。 調査結果によると、自殺や心中を考えたことが「ある」とした人は18・0%(県内は12・8%)。介護相手の内訳は「親」が53・5%、「配偶者」が40・1%、家族構成は「2人暮らし」が