入居が始まった「いこっと」。入居者たちは新生活に期待を膨らませる=東京都渋谷区東3丁目、壱田写す 軽度の知的障害のある人と障害のない人が一緒に暮らすことを条件にした「家」が、東京の真ん中に完成した。世話役のスタッフを置かず、住民の支え合いで自立を目指す珍しい試み。障害者の住まいの選択肢を増やし、多様な人がふつうに住む社会を目指したNPO「ぱれっと」(東京都渋谷区)の宿願に、地元企業が一等地を提供した。 家の名は「ぱれっとの家 いこっと」。渋谷区の東部、恵比寿駅から徒歩8分の場所にある。3階建てで、6畳程度の居室が八つ。台所や風呂などの水回りと居間、ダイニングは共有だ。洗濯機や冷蔵庫も備え付けをみんなで使う。今月中旬から知的障害者2人と健常者4人が入居を始めた。ぱれっとの活動に参加する障害者やボランティア、公募に応じた人たちだ。 知的障害のある人向けの共同生活の場としては、これまでもグ