百家争鳴、とはこのことである。 サッカーW杯・ロシア大会がはじまってからというもの、サッカーという競技について、それぞれの試合について、各選手のプレーについて、監督の采配について、たくさんの人がたくさん語り合っている。きのうもタクシーの運転手さんからベルギー戦の感想を訊かれた。試合終了直前の失点について彼は、ああすればよかったんだ、こうすればよかったんだ、の自説を展開していた。ツイッターでも、フェイスブックでも、おそらくインスタグラムでも、さまざまなサッカー論や戦術論が語られているのだろう。基本的にぼくは、たとえその声がどんなに的外れなものであれ、たくさんの人びとが「それ」を語り合う状況をいいものだと思っている。 それで、サッカーにかぎらずぼくが「それ」についてなにかを語ろうとするとき、ひとつだけ気をつけていることがある。 いま、この時期であればサッカー日本代表のたとえがいちばんわかりやす