大日本印刷が東京・品川に新しく開設したDNP五反田ビル。地上25階、地下2階建て、総工費約165億円をかけて建設したビルの1階には、警備員に守られた扉の奥に1枚の名画が掲げられている。19世紀のフランスで活躍したロマン派の先駆者、テオドール・ジェリコーの「銃騎兵」(仏ルーブル美術館所蔵)だ。 この作品の展示は、大日本印刷とルーブル美術館の共同プロジェクト「ルーヴル-DNPミュージアムラボ」の一環。大日本印刷が標榜する印刷技術とIT(情報技術)を融合させた「P&Iソリューション」を象徴する取り組みだ。特徴は、個々の来場者に合わせて作品の関連情報を提供すること。絵画の近くに設けた装置に入館チケットをかざすと、大型ディスプレーや携帯端末で、来場者が希望する言語や、観覧時間、観覧方法に合わせた作品の説明などを視聴できる。チケットに「ICタグ」を組み込むことで、来館者は必要な情報を入手できるようにな