俳優・津川雅彦氏を起用した大東建託のCM(上・同社HPより)と、本社が入居する品川のビル(下)。不況でも業績を伸ばしている。 ♪いい部屋にはいい笑顔/いい部屋にはいい暮らし――『幸せなら手をたたこう』の替え歌を使ったCMで知られる不動産大手・大東建託株式会社(東京都港区、多田勝美・代表取締役会長)。この有名巨大企業で営業マンとして働いていた谷坂聡太郎さんが2007年10月、自殺した。享年42歳。連日15時間に達する労働に加え、トラブルの埋め合わせとして約360万円を会社から要求され、悩んでいたという。昨年11月、「会社が自殺に追い詰めた」と遺族が静岡地裁に提訴、このほど口頭弁論が始まった。CMの印象とは裏腹の、陰惨な社内実態が浮き彫りになっている。 Digest 被告「大東建託」不在の法廷 本人不在のまま「360万円払え」 工事代金が膨らんだワンルームアパート 360万円払います――本人不