【人身受け難し(1)】 9月1日が一年間でダントツに子供の自殺が多くなる日だというところから名付けられた「9月1日問題」が、 最近メディアで取り上げられるようになってきました。 お盆が過ぎ、甲子園が終わる頃になると 「そろそろ夏休みも終わりだなぁ。宿題どうしよう」 と子供の心が憂鬱になってきますが、宿題でため息つくくらいなら問題はない。 クラスでいじめにあっている子、うまく友だちが作れない子の、 夏休みの終わりの憂鬱は「いっそ死んでしまいたい」と思い詰めるほど深刻です。 新学期が始まるのが嫌で嫌で仕方なく、 9月1日前後に自ら命を絶つ子供もたくさんいるのです。 前途ある子供たちがどうして、と大人も頭を抱え、 なんとかせねばと国も問題視するようになり、 文科省は各方面に対策を打ち出しました。 学校では教師が、夏休み明けの子供の表情をよく見て異変はないか、関心を払うよう指導され、 保護者である