復興コンセプトの前提となるもの 東海~東南海~南海連動地震が太平洋ベルト地帯を襲ったとき、それが日本全体の機能不全に波及しないように、日本を3地域に区分しサプライチェーンの完結圏を分散配置するという国土軸再編構想「日本ハートランドとバックアップエリア論」。これについては既に述べたところだ(※1)。具体的には、東北半島と北海道からなる「北東ブロック」をバックアップエリアと定義。この地域において不足するサプライチェーンの要素を「日本ハートランド」、とりわけ一極集中リスク著しい関東地方から分割移転を推進する。冗長化による非効率は産業再編で相殺し、オールジャパンの国際競争力強化と両立を図ろうというものだ。これを復興コンセプトの上位概念とする。被災地の復興にあたっては、東北自身が災害に耐性をもって生まれかわるのはもちろんのこと、いざというときには他地域のカバーに回れるよう都市機能や経済機能において質