2003年(平15)夏、2年生エース、ダルビッシュ有を擁する東北(宮城)は決勝で常総学院(茨城)に2-4で敗れた。腰痛と右すね痛を抱えたダルビッシュを好投で助けた右サイドスロー真壁賢守(けんじ、29=ホンダ投手コーチ兼マネジャー)は、その大会で人生が大きく変化したと振り返る。 03年8月、光星学院戦に先発し好投する東北・真壁 背番号18、黒縁メガネの右サイドスロー。東北の2年生控え投手真壁は、甲子園が終わると日本中から「マカベッシュ」と呼ばれるようになっていた。12年たった今も、トレードマークのメガネ姿は変わらない。 真壁 あの夏はすごい1カ月でした。全てが急で、人生が180度変わった。今、こうしてホンダのユニホームを着ているのもあれが原点なんです。 夏の県大会1週間前。若生正広監督から上手投げから横手投げへ転向するよう勧められた。 真壁 なかなか受け入れられませんでした。サイドは上手で通