今、読んでいる本の特定の文章に、ほかの読者がどういう感想を持ったかを知りたい。この文章の意味がわからないから著者に直接聞いてみたい――。こうしたことが可能になる「ソーシャルリーディング」への注目が高まっている。 ソーシャルリーディングとは、主にインターネットを使った「読書体験の共有」のこと。小難しく響くが、要は本の感想を誰かと語り合うことだ。昔からの本の楽しみの一つではあったが、インターネットによって、遠く離れた顔も知らない大勢との「共有」が可能になった。 「2ちゃんねる」などの掲示板上での本についての語らいや、ブログやアマゾンの書評も、広い意味でのソーシャルリーディングといえる。 専用サービスも生まれている。国内で33万人の利用者を持つ「ブクログ」(paperboy&co.が運営)では、自分の書籍リストを作って感想を書き込んだり、ほかの読者と感想を共有することができる。 ソーシャ