【北京=阿久津篤史】各国オリンピック委員会連合(ANOC)のラーニャ会長は9日、当地での3日間の総会終了後に記者会見し、7日に採択した「中国政府が対話と理解を通じ、チベット問題に影響を与えている内部対立の解決に努力すると信じる」との宣言から「チベット」の文言を削除したと明らかにした。何らかの圧力があったのかとの問いに「多くのメンバーの意見を聞いた結果」と説明、「我々は内政に干渉しない」と付け加えた。 一方、国際オリンピック委員会(IOC)の緊急の理事会が同日開かれたが、聖火リレーは議題に上らなかったという。またロゲIOC会長はこの日、中国の温家宝(ウェン・チアパオ)首相と約1時間会談。中国中央テレビによると、温首相は「聖火は平和や友好の象徴であり、消えることはないと固く信じている」とロゲ会長に伝えたという。