話題となった処女作『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』(青土社)に続き、幻冬舎plusの連載を加筆・修正した『身体を売ったらサヨウナラ~夜のオネエサンの愛と幸福論~』(幻冬舎)を出版した社会学者の鈴木涼美氏。前作とは文体をガラリと変え、夜の世界と昼の世界を行き来する等身大の自分や、自分の周囲の女性たちの価値観を、今風の語り口調で描いている。「答えなんていらない。答えを出しちゃったら、人生終わっちゃう」という彼女に、夜の世界と昼の世界のこと、刺激を求める現代女性たちの本心、ネットや文学を取り巻く世相などについて語ってもらった。 >>前編「“AV女優の何が悪い!”という声のほうが気持ち悪かった」 ――前作と比べて、今作は、より夜の世界で生きる女性たちの視点に降りて、フラットに書かれた印象ですね。 鈴木涼美(以下、鈴木):もともとのきっかけは、幻冬舎plusのひとから「恋