富津火力発電所に着岸するLNG運搬船「グランド・アニバ」(16日午前、千葉県富津市で、読売ヘリから)=松本剛撮影 東日本大震災に伴う日本の電力不足対策として、ロシアが日本に追加供給する液化天然ガス(LNG)の第1船が16日朝、千葉県富津(ふっつ)市の東京電力富津火力発電所LNG基地に到着した。 大きな半球状のタンク4基を備えた専用運搬船「グランド・アニバ」は、露極東サハリンでLNG6万5000トンを積み込み、約1週間かけて東京湾まで輸送した。首都圏の電力需要をまかなうため使用される。 北方領土問題をめぐり日本との関係が険悪化していたロシアだが、震災翌日の3月12日にはプーチン首相が、LNGや石油などの供給増を直接指示していた。 手配に当たった露国営企業ガスプロムは、「日本が困難を迎えている今、私たちは求められれば、さらに支援を行う」とするメッセージを寄せた。(モスクワ 貞広貴志)