今週のお題「方言」 私は高校卒業まで、鳥取県内で暮らしていた。鳥取県の、中部と東部でよく使われる方言のひとつに「よだきい」がある。 高校を卒業してすぐ、九州の大学に進学した。九州で暮らすようになって初めて、大分県や宮崎県の方言にも「よだきい」という表現があることを知った。しかも、まるっきり違う意味で使われているということを。 鳥取県中部/東部の出身者が、大分/宮崎方言の「よだきい」を初めて聞いたらどう反応するだろう? おそらく、「え、私、何か悪いことをしてしまったのだろうか」というふうに思うだろう。私は、初めて聞いたときビビった。 鳥取県中部/東部方言の「よだきい」は、罵倒語である。しかも、「人間として最低」という感じの罵倒語である。強欲、うるさい、不快だ、汚い、などいろいろな意味で使われる。 高校時代、漢文の授業で荘子の言葉「君子の交わりは淡きこと水のごとし、小人の交わりは甘きこと醴のご