オムロンが不審行動を割り出すセンサー技術の開発目的で撮影していたのは、不特定多数の人が集まる東京や大阪などの駅や商業施設を中心に計13カ所に上っていた。撮影された人は実験目的を知らされないまま映像を利用され、データベース化されていた。 オムロンが乗降客や買い物客らの映像を撮影していたのは、JR東日本や北大阪急行などの鉄道9駅をはじめ、東京大キャンパス、商業施設、書店、広告会社の展示会場。2007~10年度に延べ10カ月間以上も撮影していた。 オムロンによると、「撮影中」などと告知していたというが、情報通信研究機構(NICT)やオムロンの研究とは知らせていなかった。JR東の4駅でも、カメラに「旅客流動計測中」と記したシールを貼っただけだった。 オムロンは取材に対し、JR東の4駅以外については「映像を使用する承諾を得た」としているが、「技術開発のために映像を使う」などとだけ告げていたケースが大