この4月から6月まで開催された別府現代芸術フェスティバル2009「混浴温泉世界」。会期中にTSアートリップとして訪れた際に行った同展の総合ディレクター、芹沢高志さんへの公開ロングインタビュー! 芹沢さんは「精神とランドスケープ」をテーマに活動するP3 Art & Environmentのエグゼクティブ・ディレクターとして別府以前にも中国での蔡国強とのアートプロジェクトをはじめ、帯広競馬場で開催されたとかち国際現代アート展「デメーテル」、「横浜トリエンナーレ」(2005)など、美術館のいわゆるホワイトキューブではない、様々な地域で、その場所に根ざしたアートをプロデュースしてきたことで知られる。 そんな芹沢さんを僕が初めて知ったのは10年以上も前のこと。写真家、野口里佳さんの表紙写真に惹かれて手にした著書『月面からの眺め』でその宇宙的視座に興奮し、『この惑星を遊動する』で世界各地のアーティスト