小学校の時、僕のクラスは道徳が数値化していた。というと、なんのことだかさっぱり分からないだろう。ある過去のネット番組を見ていたら「道徳の数値化」という言葉が出てきて、僕は当時のことを思い出した。今思えば、結構なトラウマだ。 僕の担任の先生は革新的な人で、僕達の行動を全て点数で評価した。誰かがいいことをすればプラス、悪いことをしたらマイナスの点数をそれぞれ与え、学級班でその点数の合計を競わせた。ハリーポッターの「スリザリン、10点(Byスネイプ)」というシーンを想像してくれればいい。あのまんまのことをクラスで実践した。 掃除を頑張ればプラス、喧嘩をすればお互いマイナス、先生にいい挨拶ができればプラス、友達への陰口がばれたらマイナス……といった風にありとあらゆる行動に点数がつけられた。その点数は毎回先生の裁量に任されていて、とんでもないことをして先生を怒らせたらその分大きなマイナスをくらった。