Q :ビフォ、あなたの仕事のなかで取り組んでこられた言葉のひとつに「コグニタリアート」という概念がありますよね。これは危険な、新しい形の抑圧のことなんでしょうか? そしてもしそうだとするなら、解放の可能性はどこにあるのでしょうか? また、コグニタリアートという概念はどのような社会的展望をもたらすのでしょう? A :コグニタリアート(認知労働者階級)またその一員としての「コグニタリア(認知労働者)」という概念は、この間、おそらくは過去10年くらいまでさかのぼることのできる期間、わたしたちが自分自身の身体、社会的・物理的・性的な身体への感触を失ってきたという考えと関係があります。ネット文化や新しい形のデジタルな生産、ニューメディアといったものは、わたしたちの社会的身体との関係性を消去してきました。しかし、社会的・経済的な危機の時、わたしたちは自分が身体を有しているという事実、社会的・物理的な身