今回のゲストは、経済産業省のDX推進のキーマンで、現在はデジタル庁にも関わる吉田泰己氏。前編では吉田氏のこれまでの活動を振り返ってもらい、そこから大企業DXにも通じるヒントを探った。後編では吉田氏を突き動かす原動力、さらには思い描く未来の行政のあるべき姿「Government as a Service」に関して議論した。 原動力は「自分の全てを懸けて変化を起こしたい」という思い 市谷 聡啓氏(以下、敬称略):これまでの歩みをお話しいただきましたが、実際はタフな取り組みだったと想像します。ここまでやり抜けている吉田さんの原動力となるものは? 吉田 泰己氏(以下、敬称略):留学から戻ってきて経産省で働く中で、自分の全てを懸けて何か変化を起こすことができないかという思いでやってきました。例えばいつ辞めてもいいとしたら、それでもこの組織でやりたいことは何なのか。自分の全力を懸けて行政の中で何かをや