企業や地域の集団検診、人間ドックなどで「大腸ポリープがあります」といわれて、驚いた人も多いのではないでしょうか。大腸ポリープはある程度以上の大きさになると、がんを含む可能性が高くなります。ポリープがあると言われたときにみなさんが抱く不安も、まさにこの「がんではないのか?」と思う点にあるのではないでしょうか。大腸ポリープは自覚症状がほとんどなく、本人が気がつかない間に大腸にできています。そのため、検診や人間ドックで初めて見つかることが多いのです。後で詳しく解説しますが、確かに一部の大腸ポリープは大腸がんのもとになります。日本では大腸がんによる死亡者は増加傾向にあり、2015年には肺がんや胃がんを抜いて最も発生率の高いがんになるとも言われています。 しかし、ポリープの段階で発見されることは、ある意味で幸運ともいえます。ポリープの段階であれば、がんが含まれるとしても早期のがんである可能性が高くな