印刷 約60大学・短大の教授らによる不正経理疑惑で、出入り業者に研究費を預けていた疑いがある約330人のうち、3人が現在、東京農業大と日本女子大、東京家政大のそれぞれ学長の職にあることがわかった。預け行為を認めている学長もいて、東京農大は調査委員会を設けて実態解明に乗り出した。一方、日本女子大の学長は預け行為を否定している。 実験器具などを大学に納入する精密機器卸会社(本社・東京都)の取引明細書によると、東京農大の大澤貫寿学長は、応用生物科学部長だった2003年9月までに少なくとも約728万円を預けていた。05年10月までに乗馬フィットネス機器(11万8125円)など約263万円を支出していた。明細書には大澤学長以外の同大教授の名もあり、同大は調査委員会を設けて調査を始めた。 大澤学長は2日、大学を通じて「預け金にかかわっていた事実は存在する。深くおわび申し上げます」とコメントした。