桂の西本願寺の研修道場にて「現代霊性論」と題する講演。 聴衆は研修会に参加されている全国各地の若手の僧侶のみなさんである。 教学や組織論の講義のあいまに、私がひとりだけ「非僧」の民間人として講師にまぎれこんでいる。 今回のテーマは当日朝発作的に思いついた「記号と霊性」。 私たちの社会でいま急速に進行しているのは、「記号化の過剰」とでもいうべき事態ではないか。 そんな気がしたのである。 あらゆる人間的営為をことごとく数値化・定量化し、それを「格付け」するという操作に日本人がこれほど熱中したことがかつてあっただろうか。 私の記憶では、ない。 文科省が大学に提出を要求するペーパーの要求のうちいくつはもうほとんど「ものぐるひ」のレベルに達している。 そこには、「教育目的」と「教育方法」を記述し、そのプログラムがどのような「教育効果」をもたらしたかを数値を明らかにした evidence based