命懸けで合流した部隊で「死ね!」こみあげた怒り−−水木しげるさん(92) 「最近、戦争の夢を見る夜が増えた」という。鬼太郎ブームを巻き起こした日本を代表する漫画家、水木しげるさん(92)が見る夢の中で、亡き戦友たちが無言で目の前を通り過ぎる。水木さんの右手は空をつかむようにして戦友を呼び止める。だが「『おーい!』と声をかけても誰も振り向いてくれない」。 東京都調布市の水木さんの事務所。鬼太郎や妖怪たちのフィギュアやお面が見守る。太平洋戦争中、激戦地、ラバウル(現パプアニューギニア・ニューブリテン島北東部)にいた。目の前の机に置いたのは、戦記漫画「総員玉砕せよ!」の初版本。「90%は戦地で自分が見聞きしたこと」という。
![この国で確かにあったこと:2014年夏 最近、兵士の夢を見る−−水木しげるさん(2014年8月13日掲載) | 毎日新聞](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/9d6192a1250916ca5fc6e387244dad54364ae70e/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.mainichi.jp%2Fvol1%2F2015%2F11%2F30%2F20151130mog00m040002000p%2F91.jpg)