巨匠の乱暴狼藉か、それともサーガの新たな可能性を示した傑作か。『エイリアン:コヴェナント』はリドリー・スコットによるハチャメチャなやりたい放題と初代『エイリアン』へのリスペクトが混在した不思議な映画だった。 とりあえず『プロメテウス』は見てから映画館へ! 人類の外惑星移住計画を担い、コールドスリープ状態の男女2000人を乗せて宇宙を移動していたコヴェナント号。人類が寝ている間、船の維持管理を任されているのはアンドロイドのウォルターだった。しかし強力な電磁パルスによって太陽光パネルが破損し、やむなく人間のクルー10数名がコールドスリープから起こされることになる。 パネルの復旧作業中、どこからか発信されているジョン・デンバーの『カントリー・ロード』を受信するクルーたち。発信源を辿ると、そこはすべての環境が人類の生存に適した奇跡的な惑星だった。副官であるダニエルズは反対するも、船長のジェイコブは