故・やしきたかじん氏の長女・Hさんがノンフィクション『殉愛』(幻冬舎)の内容に疑問を呈した本誌のインタビュー記事が波紋を広げている。執筆した百田尚樹氏はこう反論する。 * * * ――さくら氏が相続で得る金額や金庫の中の現金の話などを『殉愛』に書かなかったのはなぜか。 「遺産の総額がなんぼとか、遺留分がどうこうとか、そんなことは書く必要がないと思った。それは作家としての判断でしょう」 ――さくら氏は巨額のカネを得たのだから「無償の愛」ではないのではないかという批判もあります。 「それは極論やと思う。皆さん、親が死んだら財産は全部寄付するかというと、違うでしょう。それでも、それを打算の愛とは言わない。何も読者のお金をとったわけではない。たかじんさんは尽くしてくれた嫁さんに、後の生活に困らないようになんぼか渡したいと考えた。それも遺産の4分の1もないくらいの額です。庶民的な目星で1億は高い