数年前、日本のウェブユーザーたちが創ったキャラクター「日本鬼子」(「ひのもとおにこ」)が、中国のネットで話題になったことがあった。 日本のアニメキャラ好きな人たちの創作力を結集(?)させた可愛らしいキャラクターで、中国人ネットユーザーの間でも「萌〜!」(日本語のネット用語「萌え」=「可愛い」の転用)と人気を呼んだ(「日本鬼子 ポータルサイト」 )。 だが、中国人をびっくりさせたのはその可愛らしさだけではなかった。「鬼」という言葉を可愛らしいものに転用させるという日本人ネットユーザーのアイディアも新鮮だったのだ。 中国語の「鬼」は、亡霊、化け物、悪漢、陰険さ、腹黒さ、小賢しさを意味する。反語的に俗語で「ちょっと気が利く」みたいに使うこともあるが、一般には悪どさの代表みたいな文字で、中国人はそれを見ただけで憎しみが湧くらしい。日中戦争中に使われだした「日本鬼子」とは陰でこっそり日本兵を指すもの