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ブックマーク / blog.tatsuru.com (3)

  • 小学生に英語を必修させる必要があるのか? - 内田樹の研究室

    文科省は学習指導要領を改訂し、小学校五年六年から英語を必修化することを決めた。 愚かなことである。 日語がこれだけできなくなっている知的状況で二カ国語を学ばせる意味がどれほどあるのか。 特にオーラル中心の語学教育の子どものメンタリティへの影響については、もうすこし真剣に考えた方がよろしいのではないか。 英語運用能力を重視する教育機関で何が起きているか、みなさんはご存じであろうか。 論理的には当たり前のことであるが、それは「英語運用能力の高さにもとづく人間的価値のランキング」である。 「英語が他の教科に比較して際だってよくできる」という条件をクリアーしてその教育機関に入学した学生は、当然ながら、「英語ができることは、きわだってすぐれた人間的能力である」というイデオロギーのかたくなな信奉者になる。 これはごく自然なことであるから非とするには当たらない。 けれども、そのような学生たちの教場での

    poma
    poma 2008/02/18
    14*1.4
  • モラルハザードの構造 - 内田樹の研究室

    興味深い記事を見た。 NHK 記者ら三人がインサイダー情報による株取引容疑で取り調べを受けているという話である。 この三人は報道局のテレビニュース制作部記者、岐阜放送局の記者、水戸放送局のディレクター。三人の間に連絡を取り合った形跡はない。 それはつまりこのインサイダー取引が「自然発生的・同時多発的」に NHK 内で行われたということである。 ということは、「このようなこと」が当該組織内ではごく日常的に行われていた蓋然性が高い。 不正利用されたのはある牛丼チェーンが回転ずしチェーンを合併するというもの。 3人はニュースの放送前にこれを知り、うち2人は「放送までの22分の間に専用端末で原稿を読み」回転ずしチェーンの株を購入。株価は一日で1720円から1774円に上がり、3人は翌日売り抜けて10-40万円の利益を得ていた。 この金額の「少なさ」が私にはこの不祥事の「日常性」をむしろ雄弁に物語っ

  • 地球温暖化で何か問題でも? - 内田樹の研究室

    1年生のゼミで「地球温暖化」が取り上げられた。 地球温暖化を防ぐために、京都議定書の規定を守り、急ブレーキ、急発進を自制し、わりばしをやめてマイ箸を使いましょう・・・というような話を聴いているうちに既視感で目の前がくらくらしてきた。 「地球温暖化の原因は二酸化炭素の排出」と学生さんたちはすらすら言うけれど、温暖化と二酸化炭素のあいだの因果関係はまだ科学的には証明されていない。 というと、みんなびっくりする。 気象というのはきわめて複雑な現象である。 「バタフライ効果」という言葉で知られているように、北京で蝶がはばたきをしたことによる大気圧の変化が、カリフォルニアに暴風をもたらすことがある。 複雑系ではわずかな入力差に対して巨大な出力差が生じる。 この場合に「北京の蝶のはばたき」を暴風の「原因」と名づけることには無理があるだろう。 排ガスと温暖化の関係もそれに似ている。 池田清彦さんによると

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