東京都の都市計画審議会は29日、築地市場(中央区)の江東区豊洲地区への移転計画について、都の新市場建設を認める決定をした。 都市計画決定を受けて、都は今秋にも建設工事に着工し、2014年度のオープンを目指す。 審議会は都議や首長ら33人で構成。この日は、委員の民主都議が「土壌汚染が残る土地が市場にふさわしいのか」などと反対を表明。また、山崎孝明・江東区長が、豊洲地区を通る地下鉄建設推進など交通網の充実を要求。採決は挙手で行われ、賛成多数で同地区約40・7ヘクタールに市場施設を建設する計画が決定された。都では今年度予算に約21億円を計上し、決定を受け、土壌汚染対策工事に着手する。しかし、来年度以降の予算を審議する都議会は、移転に慎重な民主など野党側が優位に立っており、計画に遅れが出る可能性もある。