東日本大震災による被災者をいったん受け入れた岩手、宮城、福島の3県の病院の約半数で、患者が退院した後の行き先の確保が難しくなっていることが、朝日新聞の調査で分かった。沿岸部では、長く入院できる病院や介護福祉施設が被災したり、自宅が流されたりして、「引き受け手」がいないためだ。 東日本大震災では、主に沿岸部の病院や施設、避難所から、多くの人が内陸部の病院、介護福祉施設に搬送された。調査対象にした病院は、通常の入院・外来治療をする一般病床の病院。患者の病状が安定したら、自宅やリハビリ病院、長期入院ができる療養型の病院、介護福祉施設など、患者に合った病院や施設などへ移るのが一般的だ。 朝日新聞は4月27日から5月10日にかけて、3県にある一般病床で200床以上の計64病院のうち、取材で58病院から回答を得た。被災者を受け入れていたのは53病院で、うち28病院が、「退院後の受け入れ先探しが震災