就職活動には「黒のリクルートスーツ」が必須と信じられている。確かに、社会人になるための活動なので、スーツ姿は必要だろう。だが昔から黒が定番だったわけではない。1990年代までは、就職指南本は学生に”無難な色”をすすめ、特に「紺色」が推奨されることが多かった。 1990年代の終わりごろから、インターネットと携帯電話が急速に普及し始め、就職でも就職情報サイトを使った活動が一般化した。就職に関する情報がネット上にも氾濫し、就職活動が「シューカツ」と呼ばれるようになったが、同時に「黒のリクルートスーツ」というスタイルも普及していったのである。 面接が暑い時期にシフトしていった スーツにネクタイ、革靴やパンプスという服装を毎日のように着続けるのは、多くの学生にとって経験したことのないことだろう。ネクタイを結ぶのに苦労し、足も痛んでくる。ただ、それが秋から春にかけての時期なら、ダメージは少ないはずだ。