中国の習近平(シーチンピン)国家主席は20日、中国海南省博鰲で開かれている国際経済会議「ボアオ・アジアフォーラム」の開幕式でビデオ演説した。中国への対決姿勢を鮮明にしている米バイデン政権を念頭に、「世界は覇道を求めていない」などと訴えた。 習氏は「新型コロナウイルスの洗礼を経た各国人民は、いかなる形式の『新冷戦』やイデオロギーの対抗にも反対しなければならないとはっきり認識した」と主張。「中国はどこまで発展しても、永遠に覇権を唱えず、拡張せず、勢力範囲を求めず、軍備競争をしない」として、米国が唱える中国脅威論を牽制(けんせい)した。 習氏は一方、米国との協力を模索している気候変動などの環境分野について、「気候変動で共に国際協力を進めなければいけない」と呼びかけた。22日から米国が主催する気候変動の首脳会談(サミット)への出席については言及しなかった。 フォーラムは中国を中心とした世界経済の先