大分県日田市の大分大山町農業協同組合が、競合する店に野菜などを出荷している組合員の農家に対し、取引の停止や縮小などをした疑いが強まったとして、公正取引委員会は28日、独占禁止法違反(不公正な取引方法など)の疑いで、同農協の関係先数カ所を立ち入り検査した。 関係者によると、大山町農協は日田市内などで野菜の直売や飲食店などが入る「木の花ガルテン」を経営している。今年4月、野菜の直売やレストランなどが入る大型店「日田天領水 元気の駅」が同市内にオープン。大山町農協は同月以降、この競合店に野菜などを出荷した組合員に対して、売り場の変更や縮小、取引の停止などをした疑いがある。 「元気の駅に出荷するなら、ガルテンには出荷はできない」などと組合員らに圧力をかけ、すでに取引を停止された農家もあったという。 公取委は、競争相手と取引しないのを取引の条件とする独禁法の「排他条件付取引」などにあたるとみて