熊本地震からまもなく4年が経つ。新型コロナウイルスの感染拡大で社会全体が大混乱している中、もしこのような地震が起きたらどうなるのか。むやみやたらと不安を煽るつもりはないが、現実的なシナリオとしてそろそろ本気で複合災害への備えを考えなくてはいけない。 熊本地震では、最大855カ所の避難所が開設され、避難者の数は一時、最大約18万4000人にも及んだ。1カ所あたりに換算すると約215人。すべてが体育館のように広い場所ではなく、公民館や集会所などもあり、さらに電気、ガス、水道が使えず、衛生管理が十分行き届かない場所もあった。 出典:平成29年版防災白書さて、もし今、地震が発生したらあなたは避難所に行くか、それとも自宅にとどまるか? 避難所は3密(密接、密集、密閉)に、不便、不満、不衛生の3不が加わった状態に。病院は新型コロナウイルスへの対応で手一杯で、さらにライフラインが止まり機能不全に陥る。