東京大学金融教育研究センター・日本銀行調査統計局第7回共催コンファレンス:「マクロ経済分析の新展開:景気循環と経済成長の連関」の模様* 2018年3月30日 日本銀行調査統計局 全文 [PDF 708KB] 要旨 東京大学金融教育研究センターと日本銀行調査統計局は、2017年11月30日、日本銀行本店にて、「景気循環と経済成長の連関」と題するコンファレンスを共同開催した。そこでは計5本の論文が報告されたほか、全体の総括討議も行われた。議論の内容を要約すると以下のとおりである。 討論者の間では、景気循環と経済成長は連関しているとの認識が共有された。そのうえで、人手不足に伴う高圧経済が、省力化投資などを促すことで、生産性や潜在成長率を上昇させうるとの見方にも概ね同意がみられた。もっとも、金融緩和を長期間継続することによって高圧経済を実現しようとすれば、資源配分の歪みや金融面の不安定化などを通じ