経営トップが独白、エジプト危機報道でも欧米メディアとは異なる視点が光るアルジャジーラをなぜアメリカは排除するのか この記事を書いている瞬間にも、パソコンのモニターには、私が社長を務める衛星テレビ局、アルジャジーラの危機を伝えるテロップが流れている。カイロ支局が襲撃を受け、オフィスは閉鎖され、備品は押収されてしまった──。 中東カタールを本拠地とするアルジャジーラは、世界中のどの局よりも多くの記者とカメラをエジプトに投入しており、市民からの情報提供も多い。なのに、エジプトの反政府デモに関する我が社の報道を阻むハードルは増える一方だ。 2月4日に記者3人が逮捕され、翌朝にはウェブサイトの一つがハッキングされた。エジプト国営のテレビ衛星運用会社ナイルサットは、先週からアルジャジーラの放送電波の送信を停止している。 それでも記者たちは、デモ隊を暴力で抑えこもうとする政府側の攻撃に果敢に立ち向かい、