中央官庁や自治体で「不祥事」が相次いでいる。しかし、組織内での自浄を促す「内部通報制度」はほとんど機能していないという。財務省の「森友」文書改ざんや自衛隊のイラク派遣日報の隠蔽(いんぺい)問題なども、マスコミ報道がきっかけだった。公益通報者保護法に基づくこの制度は、なぜ、公的機関ではほとんど役に立たないのか。神奈川県内の県立高校に勤務する女性職員は、内部通報者になった経験を踏まえ、「目の前に不正があっても公務員の多くは『どうせもみ消される』と思ってしまうのでは」と言う。この女性の経験は、財務省の文書改ざんなどに比べると、ささやかなものだったかもしれない。しかし、取材を続けると、公務員組織に共通する“掟(おきて)”が見えてきた。(文・写真:フリー記者・本間誠也/Yahoo!ニュース 特集編集部) 横浜市内の高台に立つ県立高校。石段を上がり、通用門を左折して20メートルほど歩くと、北校舎の裏側
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