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2013年7月27日のブックマーク (4件)

  • 『風立ちぬ』 宮崎駿と堀越二郎を繋ぐのは誰だ?

    映画・洋画を問わず、ネタバレ・あらすじを交えて感想(レビュー、 批評、 解説…?)を語りながら、映画の魅力を再発見していきましょう。ラストを明かすことも。 宮崎駿監督の育った家は、戦争中とても景気のいい家だった。 自動車の個人所有が一般的ではなく、しかも原油不足から民間では木炭自動車が使われていた当時にあって、彼の父はガソリンの自家用車に乗っていた。世間が糧難で、べる物が何もない中、宮崎家はおひつでご飯をべていた。 叔父が社長、父が工場長を務める宮崎航空興学は、軍需産業の一員として飛行機部品を組み立てていた。栃木県の工場には千数百人の工員がいたというから、ちっぽけな町工場ではない。なるほど、裕福な一族だったのだろう。 だが、未熟な女の子たちを臨時工として動員しても、できた翼は規格に合わない。規格に合わなくても、検査官の軍人にポケットマネーを渡せば通ってしまう。 それで特攻隊の青年

    『風立ちぬ』 宮崎駿と堀越二郎を繋ぐのは誰だ?
    popoi
    popoi 2013/07/27
    《戦闘機の企業を経営/検査官に賄賂を渡して規格に合わなくても通した宮崎父/戦闘機の設計技師として軍需産業に従事した堀越氏と、軍需産業のお陰で育った宮崎監督は、父を通して初めて一つに繋がる》  #風立ちぬ
  • 『風立ちぬ』を見て驚いたこと - sombrero-records.note

    宮崎駿の『風立ちぬ』を見ました。かなり驚いたので、感想を書きたいと思います。いわゆる”ネタバレ”がありますので、まだ見てない方は読まれない方が良いと思います。映画を見たこと前提に書きますので、まだの方には意味がわかりにくいかもしれません。 「えっ、当に?」というのが、『風立ちぬ』を見た僕の最初の感想でした。なんとなく美しい話として見てしまう物語の基底が、圧倒的に残酷で、これまでの宮崎映画とは次元がまったく異なっています。 そして、たぶんこの残酷さが宮崎駿の音なのだと思います。今回、宮崎駿は今までよりも正直に映画を作りました。それは長い付き合いで、今回主人公の声を担当した庵野秀明も言っていることなので間違いありません。何より、庵野秀明が主人公役に抜擢されたこと自体が「正直に作った」という意思表示です。庵野さんに対する宮崎監督の評価は始終一環して「正直」というものだからです。今回も「庵野は

    『風立ちぬ』を見て驚いたこと - sombrero-records.note
    popoi
    popoi 2013/07/27
    世界の残酷さに対して傍観者。何処かで殺人に関わってると承知での美の追求。刹那的な幸福。斯様な諸々は、我々にも結構有る様な気が。先進国の中流階級は、人類全体では、貴族に等しい。 #風立ちぬ
  • 飛行機と恋をつかさどる悪魔の手下(宮崎駿『風立ちぬ』感想) - ぼんやり上手

    『風立ちぬ』を観て一晩たっても、なんだか地に足が着かないような感じでふわふわしている。とんでもないものを観てしまった。 飛行機のエンジン音にはお経の唸り声のような人間の声が使われていて、ぞっとした。二郎という主人公は、人間には許されざる怪物造りに手を染めていると思った。 墜落した飛行機の機体の前に二郎が立ち尽くす場面は、天から落ちてきたロボットの前に立つムスカの姿と重なる。飛行機とラピュタ、人間には許されない夢を見た男のバリエーションである。二郎の幻影や現実の中で何度も何度も墜落を繰り返す飛行機は、ドロドロになって腐り果てる巨神兵だ。 恋愛の場面にはすごく驚いた。 これまでの宮崎映画だと、異性から好意を寄せられても気づきもしないであっさりスルーするとか、少年か少女にほっぺをチュッとされてボッとなるとか、そういうのを描いてお茶を濁して、恋愛面でのロマンチックな部分はひたすら隠し通してきた。そ

    popoi
    popoi 2013/07/27
    男の身勝手さも大概だが。一方、女もまた。結核の身で、男に感染させる危険を物ともせず、恋と性の愉楽を貪る。そして綺麗な姿しか見せたくないと山へ去る。何かを確実に蹂躙しながら、其でも美しい。 #風立ちぬ
  • 妻はジブリが嫌い。 - Everything You’ve Ever Dreamed

    未明から降りしきっていた下痢は、まるで僕の不安を晴らすように正午にはすっかり上がっていた。奇跡だ。 「「風立ちぬ」を観に行かないか?」僕はにいった。数日前のことだ。席は押さえてあった。「ノン!」即座に断られた。はジブリ作品が嫌いだった。テレビ放送も観たことがない。僕も観させてもらえない。嫌う理由は、絵とかストーリーはファンタジックで一見素晴らしいけれど、それをおっさんたちが汗を流して作っているのだと思うとキモイから、美しくない、というものだった。僕にはの大好きな少女革命ウテナもおっさんがつくったものだとは言えなかった。「風立ちぬ」は義理の父と見に行った。号泣する義理の父の姿は確かに美しくはなかった。 尿に血が混じった。「先っちょから血が噴出してたよ」僕が告げても「女の子みたいですねー」と努めて明るく振る舞ってくれたには感謝してる。夕飯の赤飯、とても美味しかった。それから極度の緊張と

    妻はジブリが嫌い。 - Everything You’ve Ever Dreamed