9月29日朝のNHK『日曜討論』は、原発事故と今後のエネルギー政策に関する討論だったが、9月下旬に来日したグレゴリー・ヤツコ(Gregory Jaczko)米原子力規制委員会(NRC)前委員長の思考・発想との落差が目立った。 ヤツコ氏の発言は、主にインターネット・メディアで報じられただけで、肝心の日本政府や原子力ムラの人たちには届いていないようだ。氏の発言は事故を引き起こした当時国の我々日本人が基本的に考えていくべきことであり、日本人への真摯な助言であると受け止めるべきだ。 NHK『日曜討論』の出席者は、原発推進を公然と掲げる安倍内閣の茂木敏充経済産業大臣、国際環境経済研究所所長の澤昭祐さん、一ツ橋大学大学院教授の橘川武郎さん、それに脱原発の立場を鮮明にする明治大学非常勤講師の後藤政志さん。茂木大臣と澤所長は経済の上からも原発推進が当然との前提で議論を展開していた。 その中で、ひとり後藤さ